【手網にするべき理由3選】誰でもできる!手網コーヒー焙煎のやり方。
初めてやるけど
コーヒーの焙煎って難しいのかな?
必要な道具ってなんだろう?
具体的なやり方ってどうしたらいい?
そんな方に向けた記事です!
この記事では
●手網焙煎にするべき理由
●必要な道具
●具体的な焙煎方法
について説明していく!
なぜ手網にするべきか
煙の抜けがいい
火力が自由自在
器具と豆の設置面積が少なく軽い
の3点だ
以下、解説していく!
煙の抜けとは?
コーヒーを焙煎する時には煙が出る、一ハゼ頃には水蒸気が、ニハゼを迎える頃には油分が高温に熱せられ、もくもくと部屋を曇らせる。
コーヒーの味は排気で決まるといわれる。
コーヒー豆の表面をこの煙で燻してしまうとどうしてもいぶりくさいスモーキーなコーヒーになってしまうのだ。
たまに自家焙煎店で手回し焙煎機の口をアルミホイルの栓でフタをし、焼きムラを少なくする方法が見受けられるが煙の逃げ場が全くない状態は良くない。コーヒーは香りを吸着しやすい性質を持つ。
その点、手網焙煎は煙とは無縁だ。
換気扇の下でやらないと、部屋に煙が充満してしまうが、それだけ煙の逃げ場があるという事、フルメッシュなので当然。
煙が味に影響しないというメリットがある。
火力が自由自在
人によって火力の扱い方は異なる、大抵はガスコンロを使うだろうがそのガスコンロのつまみで調整する方法と、火力はやや強火で固定し、網と火との距離で調整する方法がある。
どちらにせよ感覚的に火力を操れるのだ。
詳しい方法は後述するとして、コーヒー焙煎は火力とタイミングが全て。
手網の扱いやすさ、慣れたら戻れない。
器具と豆の設置面積が少なく、軽い
これはどういう事だろうか、コーヒーはムラなく焙煎するためにリズミカルに振りながら行うのだが、フライパンのように底が平らだと豆が宙を舞わず横滑りする。するとそこにくっついた面ばかりが黒く焦げてしまうのだ。その点手網は面ではなく点で豆と設置しているのでそのような事が起こらない。
そもそもフライパンや鍋は重すぎて20分など振り続ける事が困難だ。
以上が手網を選ぶ理由だ。
さっそく焙煎をしていこう
【必要な道具】
・手網
・カセットコンロ
・ドライヤー(冷却する為、うちわでも可)
・ザル(冷やす用)
・軍手
・ストップウォッチ
・生豆
【おすすめの豆】
実は初心者には難しい豆と比較的焼きやすい豆がある。それは豆の粒が揃っている事、色が白っぽい(緑が強くない)という事だ。
粒が揃っていれば当然、火の通りが均一にできる為ムラになりにくい。
色に関しては、水分の保有量が関係している。緑が濃いマンデリンのような豆のより色が薄いコロンビアスプレモのような豆の方が水分量が少なく焼きやすいのだ。
【前準備】
ハンドピック
生豆には欠点豆と呼ばれる虫喰いや割れ、貝殻豆、発酵豆、枯豆などの悪い豆も混じっている。これを取り除かなければ雑味を生んだり、悪臭を生む。
そのため焙煎の前に一度大きめのバットやザルにあけて取り除き、焙煎後にもう一度、計二回行うといい。
【餅を焼くイメージで】
よく焙煎はお餅を焼く事に例えられる。
良い餅と悪い餅を想像して欲しい。
ダメなのは初めから強火にしてしまい表面が焦げるだけで膨らまない生焼けの餅だ。
いい餅は水分量を少しずつ飛ばして、表面を色づかせ、こんがりきつね色でふっくら膨らむのがおいしい。
コーヒー豆は水分量は一粒ずつまばらだ、そのため少しずつ水分を飛ばして均一に色を変えなければムラになってしまう。
【時間目安】
水抜き(3分)
白っぽくなる(4~6分)
茶色くなる(7~15分)
1ハゼ(15~20分)
2ハゼ(その1分半から2分後)
煙が出てくる(フルシティ)
真っ黒(イタリアンロースト)
といった具合だ。
手網の利点は香りと色で判断できる
要所要所で確認していこう
百聞は一見にしかず
やってみよう!
焙煎開始
火力
上の中火位で固定し、焼き上がりまで変えないことで焼き上がりに失敗した場合なぜ失敗したのか検証する際、火力という観点から考えなくて済む為、今後の改良に生きてくる。
水抜き
コーヒー豆の水分を抜き、均一に焼き上げるにはこの工程が大切だ。
実はコーヒー焙煎においてこの「水抜き」が最も重要な工程と言ってもいい。
ここでムラになったり、すでに焦げてしまうともうダメだ。
80gだったら3~4分位で終わるはず
青臭いようなそら豆の皮のような匂いがしてくる。色は緑からどんどん白になっていくイメージだ。
水抜き終了
ここまで来ると豆の色が白からクリーム色になってくる。匂いは青臭さが完全に消える、まだ香ばしいとは言えない。
チャフと呼ばれる銀皮が剥がれ、粉のように周りを汚す。
ここで均一にクリーム色になっていれば、成功だ。
時間でいうと80gで4~6分くらいだろうか
少しずつ色付いてくる
豆が少しずつ茶色くなってくる、だんだんと香ばしい香りが立ってきてシナモンローストという言葉が似合うようになる。
もうすぐ一ハゼだ、疲れてきても手を振り続ける。
1ハゼ
ポッポッという音とパチパチッというような音が訪れたら1ハゼだ。
時間でいうと15分くらいだろうか。
ここから舞台は大詰め、綺麗なグラデーションでここまで来れたあなたはこのままうまく焼けるだろうがここで気を抜いてはいけない。
2ハゼと炒り止め
1ハゼが終わり、しばし豆を振る音だけが続いたらもうすぐ2ハゼだ。
1ハゼはポッポッという水分を感じる音がするが2ハゼはもっと高い音でハゼる。
竹を焼いたときの音のようなイメージ。
2ハゼが終わる頃には完全に真っ黒のイタリアンローストになってしまう為、始めは2ハゼ半ばのフルシティーを狙いたいところ。
2ハゼが始まり終わるまではあっという間だ、ここが味を左右する為、最集中して欲しい。
パチパチッという音と共に煙が立ち上る、手網を開けてよく光を当て、豆を観察しながらベストな焼き加減でザルにあける。
コーヒー焙煎の重要なポイントは水抜きと炒り止めだ。
冷却
ベストな焼き加減でザルに開けたらすぐ冷やす、ドライヤーの冷たい風を当てたりうちわであおぐのがいいだろう。
チャフが飛び散るので外でやるのがオススメ。
完成
やってみてどうだっただろうか?
驚くほど簡単だったと思う。失敗してしまった人は大抵、水抜きをじっくり遠火でできていない場合が多い。何回もチャレンジすればいずれおいしく焼けるようななるはず。
手網はコーヒー焙煎のメカニズムを肌で感じる事ができる上、焙煎に対する理解や身近さをより感じる事ができるだろう。
ようこそこちらの世界へ、今後は鮮度の低いチェーン店の豆とは別れを告げ、生豆を仕入れて自分で淹れるという最高の贅沢があなたを待っている事だろう。
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